株式会社 M式水耕研究所
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2005/02

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農業・水耕栽培について

どんな栽培方法があるのかな
施設栽培で生産される量は
水耕の特徴は
水耕栽培の野菜は水っぽい?
水耕栽培の容器と肥料はどういうものを使いますか
オゾン水で病気を起こす菌をころせるそうですが
野菜輸入って「生産が海外」なだけ?
最近たくさんの野菜が輸入されているようですが
農薬取締法改正について
new!2001年園芸施設面積、減少?
いろいろな作物・育ち方

→水耕野菜のできるまで
→ミツバ    →トマト
→ネギ     →ミニトマト
→サラダ菜   →イチゴ
→レタス
→サンチュ

質問答え
どんな栽培方法が
あるのかな?

露地(ろじ)栽培
 外で栽培する方法です。太陽や土などの
自然の恵みを利用して、作物を育てます。

施設栽培(ガラス温室・ハウス温室)
 ガラスやビニールフィルム等で覆われた
温室の中で栽培する方法です。露地栽培
よりも自然条件に左右されにくいので、
いろいろな野菜を安定して作ることが
できます。

養液栽培
 土を使わずに、植物を支えたり養分や水分を与えて栽培する方法です。温室の中に設備を入れて行います。土を使った栽培よりも
@連作障害がないA生長が早く収量が多いB環境の調節がしやすい等があります。
平成7年農家数(野菜)販売農家数(野菜)野菜栽培面積
露地栽培197万戸48万戸約65万ha
施設栽培18万戸(データ無)約3.7万ha
養液栽培(データ無)(データ無)約0.05万ha

施設栽培で生産される
量は?

トマトの例で見てみましょう。

トマトは施設栽培の中でよく栽培されている作物のひとつです。平成8年(7/1〜 6/30)の施設栽培で収穫されたトマトは約48万トン(資料:社)日本施設園芸協 会)。ちなみにトマト全体の平成8年産収穫量は約80万トン(出荷量は約70万トン)です(資料:農林水産省統計情報部)。

水耕の特徴は?
よく栽培されている作物はミツバ、小ネギ、サラダナ、チンゲンサイ、サンチュ(焼き肉の時に一緒に食べる葉)、カイワレ等の芽もの野菜、ハーブ類、トマト、イチゴ等です。特にミツバは普段目にするもののほとんどが水耕栽培によるものです(根の部分にウレタン等がついています)。また他にもいろいろな種類の野菜が栽培可能です。

 水耕栽培のメリットとして大きな点は、
@計画を立てて栽培できる→栽培する人はもちろん、売る立場にとってもありがたいことなので、栽培する側の取引が有利になる。
A土から離れている→病気や虫等の害が少なく、農薬の使用量を少なくできる。また、洗浄にかかる手間が少ない。
他です。

 逆にデメリットは
@最初のシステム代にお金がかかる
A土で栽培するのとは違った管理や注意が必要になる
等です。

 水耕栽培を始める前には、収支計算をして経営が成り立つために必要な条件を考えます(作物や販売方法など)。始めることが決まったら、栽培研修を受けたり、他の栽培している人のところで勉強したりします。

水耕栽培の野菜は水っぽい?
水をたっぷり吸って育つ水耕栽培の野菜は、土に含まれる水を吸って育つ露地栽培の野菜と比べると、確かにそのような感じがしますが、実はそうでもありません。

サラダ菜のミネラル・ビタミン比較 可食部100gあたり
      (植物工場普及振興会「TAGFニュース」より)


露地栽培水耕栽培植物工場
ミネラル



カルシウム50.0(データ無)25.1〜54.0
リン44.0(データ無)28.0〜43.0
2.2(データ無)0.4〜2.2
ナトリウム5.0(データ無)4.6〜5.0
カリウム370(データ無)42〜406
ビタミン



カロチン140023001960〜2680
A効力780-770〜1490
B10.010.100.02〜0.07
B20.120.040.06〜0.14
132710〜16

(ミネラル・ビタミン単位=mg,カロチンはμg,A効力はIU)
(露地栽培データは「4訂日本食品標準成分表」のデータです)
(植物工場データは複数企業のデータです)

他の食品群と比べて、野菜からはミネラル・ビタミンを多く摂取しますが、水耕栽培植物工場産の野菜にも充分含まれているようです。旬の野菜を食べると「元気の素」をいただくような気がしますよね。年中お店に並んでいる水耕栽培の野菜達も、毎日皆様の元へ精一杯の「元気の素」を運んでいます。ぜひ味わって食べてみてください。

水耕栽培の容器や肥料はどういうものを使いますか?

・容器について:水耕には培地を使用せず培養液のみで栽培する方法と、根の支持等のために何らかの培地を利用する方法があります。培地を利用する方法で培地をフィルムで包むのみの場合や、培養液のみで栽培する方法でも一部の商品で成形プラスチックが使用されている場合もありますが、多くは発泡スチロール製のベッドを用います。根圏の温度維持に優れているのが主な理由です。

・肥料について:水耕では水耕専用の肥料を用います。専用肥料の特徴は高純度に精製されていることです。土耕に比較して純度に影響を受けやすいからです。また、要素のバランスについてもより正確なものが使用されています。

オゾン水で病気を起こす
菌をころせるそうですが
水耕養液の殺菌方法についてはいろいろな方法があります。例えば紫外線・熱殺菌・農薬・塩素など。オゾンもひとつの方法です。
オゾンの利点は最終的に酸素になるため、後々害になるという心配がないことです。欠点はオゾンが殺菌作用をおこすときには「活性酸素」という状態になり、強い酸化力・攻撃力をしめし菌を殺すのですが、養液中の一部要素と反応して吸収を阻害する等、多少作物への影響があるようです。また、温室中では外に比べてオゾンガスがたまりやすく、光合成能力が低下する傾向があります。

野菜輸入って
「生産が海外」なだけ?

中国野菜の増加で、1部業界では「中国は48番目の県だ」という見方をしているそうです。果たしてそうでしょうか。異なる点を考えてみましょう。

@労働賃金の格差。国内であれば労賃の平準化が進むが、国外ではそうはいかない。
A国内の産地間競争と比較して、影響を受ける経済政策は同じものではない、政治的・経済的な障害もあり市場競争による住み分けができない。
B国内産地の多くは、農民の蓄積資本を基本に形成されているが、国外では商人的資本や商社・種苗業者の資本進出的色合いが濃い。

等々、決して同列には考えられないこととみた方がよさそうです。

尚Bを除いては、他分野においても該当し、また「労賃」を「技術」・「産地」を「企業」に置き換えると輸出時にあてはまりそうです。

「何故農業ばかり"保護"しなきゃいけないの?」と思われるかもしれません。もちろん"保護"を当込んで利権に取入ったり「儲けの為には手段を選ばす」の輩はもっての他で急速な対策が必要ですし、各種制度について見直しが必要な点もあるかと思いますが、
・「地場産野菜を給食に」
・「新規就農者・Iターン増加」
・「都市農村交流の支援」「グリーンツーリズム」「農業体験学習もてもて」
・「伝統野菜の品種保存」
これらの事柄が注目されるあたりに答えがあるのではないでしょうか。

農薬取締法改正について
   〜その@
本年3 月10 日農薬取締法改正施行にともなって、農薬使用に対する規制が厳しくなり、販売先である量販店、生協、あるいは経済連などから、生産者に対して、登録農薬以外の不使用誓約書の提出、許容農薬(登録農薬、経過措置農薬)使用履歴の記録記載など、具体的な動きになってきております。急激な変化に、戸惑いも多く見うけられますが、考えてみれば、時代の流れだけでなく、安全な食材を提供することは生産者の義務でもあるわけで本質的な取組が求められます。

@残留農薬基準とは
これは、以前から定められており、農産物を生産するために使われた農薬が残留していて、それを食べた人の健康をそこなうおそれがないようにするため、食品衛生法第7条の定めるところにより、厚生大臣は、公衆衛生の見地から販売の用に供する食品の成分につき規格を定めることができることになっています。これを「食品、添加物等の規格基準」といいます。この規定の中で、残留農薬については、たとえば玄米という食品中に農薬の有効成分A は
○○ppm を越えて残留してはならないという規格を定めています。この規格を「残留農薬基準」といいます。この規格に合わない食品の製造、加工、販売、使用はしてはならないと法律にさだめられており、示された分析法によって基準値を越えた農薬が残留する農産物が発見されれば規制を受けることになります。

A引きがねとなった海外産ホーレン草
昨年の春、中国産冷凍ホーレン草に発ガン性、遺伝毒性があるとされているクロルピリポスという有機リン系殺虫剤が、基準値0.01 ppm のところ9 〜13倍も含まれている(残留している)事が判明し問題になりました。この基準値は、ADI 値(Acceptable Daily In-take)を元に設定されており、人がある物質を一生涯にわたり摂取しても、現在の毒性学的見地からみて、なんら障害の現れない最大量=一日摂取許容量と定義されています。さらに秋にはきのこ(エリンギ)にも同様の状態が発見され、これら有害物質を含んだ食材を水際で防止しようと、独自に分析器を購入し、監視体制が強化される流れとなってきました。

B農薬取締法の改正
国内で販売されている農薬は、使用できる作物と、使用基準が定められていて、その基準で使用されている場合は、安全性などに支障もなく問題のないことが立証されているわけですが、発売後であっても発ガン性などの支障物質を含んでいることがわかれば、登録が抹消されることがあります。国内では登録抹消となっても、海外では生産されていることもあり、それらを輸入し販売していたと昨年問題となった無登録農薬の販売問題でした。この反省から2003.3.10 施行された改正農薬取締法では、従来罰則規定のなかった使用者(生産者)にも、3 年以下の懲役、100 万円以下の罰金が盛りこまれました。

C使える農薬がない
こういう流れになってみると、登録農薬の数が少ない作目(例えばみつば)では、慣行的に使用していたものが使えないこととなり、生産が立ち行かない状況となってしまいました。救済策として経過措置(約2 年間)として、申請のあった剤については都道府県単位で認定し使用できることとなりましたが、安全性確認(残留農薬分析など)などは使用者責任において実施が義務付けられる、府県単位の認定なので、他県認定品は使用できないなどの制約も多い。また経過措置期間を過ぎれば使用できなくなり、この間に、登録化の作業を進めなければならない背景を前提としているものです。

D対策は登録農薬拡大化、無農薬化
普及所等との連携で、当面の対策は経過措置としての農薬設定で、一段落しておりますが、経過措置選定剤の登録化へ向けての取組が今後必要となってきます。年間生産3t 未満の作物はマイナー作物と分類され、農薬メーカーも採算の面から積極的な取組ができにくい側面があります。農水省では、作物をグループ化し、そのグループ内では、農薬を共通使用できるようにとの方向ではありますが、必要としている生産者側から積極的に行動(費用負担、行政との協同取組)していくことが、大事となってきます。登録農薬化のためには、予備試験、本試験のステップが踏まれ、試験にあたっては、2府県の試験機関が担当しなければならないなどの制約の他、一剤について300 万程度の費用負担問題もあります。前述のみつばの場合、生産者団体として旗揚げした「全国水耕みつば生産者振興会」が、費用負担を含めて農薬登録拡大へ向けて取組を開始されています。農薬は、農作物への病害虫による損傷を防止し、安定した収穫を得る、あるいは従事者の労働を軽減するなどから、なくてはならない物と言えます。しかし、従来どちらかというと、よく効くかどうかの生産側の論理だけで選定していたものが、消費者にも安全であるとの観点からも考える、あるいは剤を自らが確保していかなければならない時代に突入してきたと言うことでしょう。
 もう一方の取組としては無農薬化・省農薬へ向けての作型開発でしょう。すでに薬剤による種子殺菌は、農家では禁止され、乾熱、温湯、酸性水使用など新しい処理方法の検討が始まっていますし、粘着テープ、防虫ネット張り、育苗箱の温湯処理、「できーるくん」による適正養液維持管理などなど、省農薬対策手法も取り組まれています。

最近たくさんの野菜が
輸入されているようですが

3月、農水省は2000年の農林水産物輸入状況を発表しました。

・野菜の輸入量 857,000t 前年の 3.7%増
・うち中国から 294,000t 前年の 8.0%増
・  米国   260,000t 前年の 8.0%増
・  韓国    27,000t 前年の 2.0%増
・トマト輸入量  13,000t 前年の49.5%増
・うち韓国から  11,000t 前年の63.0%増
・他ネギを含むネギ類、生シイタケ、ニンニク、非結球レタス、ナス等が顕著に増加

 2001年2月の貿易統計によると生鮮野菜の輸入量は前年同月より3割多いなど安定供給や内外価格差のため増加傾向の輸入野菜ですが、一方で利点がたくさんある国産野菜をもっと活かそうという試みも各地でなされています。
 消費者側からは「もっと作る方達を知ろう」「こんな野菜がほしい等希望を伝えよう」、また生産者側からは「需要の声にこたえよう」「プロ意識をもとう」という動きが多いようです。今までは距離があった消費者と生産者。大規模農家はもちろん、多品種少量生産を行う農家も、特徴を活かして、お互いが近づき、よく知ることで、きっと新たな道が見つかるのでは?

2001年園芸施設面積、減少? (2005/01/25日本農業新聞より)
 国内の園芸用施設(ガラス室・ハウス)の面積が2001年に初めて減少に転じたことが、農水省のまとめでわかりました。ガラス、ハウスを合わせた設置面積は53,169haで、前回調査の1999年に比べ347ha(0.6%)減。野菜や花卉の輸入攻勢や、デフレ(持続的な物価の下落)によって価格が低迷し、生産者の意欲が低下したため、とみられます。
 全体の面積が減った中で、養液栽培が1,339haで27.7%増という大きな伸びを示しました。スケールメリットを発揮でき、トマトの大規模ハウスやイチゴの高設栽培が面積を押し上げたようです。
 また、ハウスが微減にとどまる一方で。ガラス室が1割近い減少となりました。この件について日本施設園芸協会では「台風を考えるとハウスの方が被害が少ないため、ハウスにする生産者が多いからではないか」と分析しています。
施設面積の推移(野菜)

196519751985199519971999200199年との差99年比(%)
ガラス室1853837938419011042869▲17383.4
ハウス3840182962957535639358413644135889▲55298.5
ガラス室ハウス計4025186793036836510367423748436758▲21697.6
雨よけ栽培--405566086819701282301218117.4
トンネル24658449925961848847462374499844191▲80798.2